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噴火した本白根山と渋峠(国道最高地点)の位置関係

2018年1月23日に噴火した本白根山(群馬、草津市)関連ニュースについてロードバイク視点で情報をまとめる。追加情報(特に再開情報)が入り次第、可能な限り追記。(2018.03.11追記)

噴火した本白根山と渋峠(国道最高地点)の位置関係

  1. はじめに
  2. 本白根山について
  3. 噴火した場所と渋峠の位置関係
  4. 警戒レベルについて
  5. 代替ルートは?
  6. 渋峠に行けるようになるのはいつ?
  7. まとめ

▼2018.03.11追記
》【吉報】2018年春 渋峠の規制解除の可能性! 防警戒範囲見直しへ
》草津のエリアガイドページはコチラから

1.はじめに

本白根山の噴火口付近の報道画像©毎日新聞 | 草津白根山噴火

2018年1月23日9時59分、群馬県の長野県境にある草津白根山の「本(もと)白根山」が噴火。自衛隊員1名の死亡を含む、計12人が死傷した痛ましいこの災害については、被害者の方々、及びそのご家族の方々には哀悼の意を表すばかりである。
しかしながら、東日本に拠点を置くローディにとっては、このニュースはまた“別の意味”をも持つ悲報として届いたことだろう。そう、ロードバイクの聖地の一つ「渋峠」へのルートだ。

2.本白根山について

まず、噴火した「草津白根山」について改めて整理しておく。報道では「“草津白根山”噴火」とという表現での報道がほとんど。間違いではないが、正確には、噴火した地点はその「草津白根山」の主峰である“本白根山”の東側500mほどに位置する鏡池のすぐ北部だ。

草津白根山
草津白根山(くさつ しらねさん)は、日本の北関東、群馬県吾妻郡草津町に所在する活火山である。標高は2,160m。正式名称は「白根山」であるが、他の白根山と区別する必要のある場合の名称として地域名「草津」を冠した「草津白根山」の名で呼ばれる。また、近隣の逢ノ峰と本白根山を含めた三山の総称とすることもあり、この場合は標高2,171mの本白根山が最高峰となる。
ウィキペディア|草津白根山

3.噴火した場所と渋峠の位置関係

渋峠ルートと噴火位置からの警戒範囲©Google Maps

渋峠へは白根山の麓を迂回するルートであることはよく知られているが、今回は、その白根山が噴火したと言っても、噴火地点は先の通り本白根山(鏡池の北部分)だ。渋峠へのルートとの位置関係は上図の通り。
また、現時点(2018年1月24日時点)では、噴火に対する警戒レベルは「レベル3」であり、噴火地点から半径2kmが入山規制となっているため、渋峠へのルートは完全にその範囲内となっている。

火山灰の降灰範囲について

火口からルートまでは1km以上もあるが、下記の2つの画像を比較すると、降灰部分がルートの一部を覆っていることが伺える。

本白根山の噴火口付近の報道画像©毎日新聞 | 草津白根山噴火
本白根山の噴火口付近のgooglemap画像©Google Maps

噴火後(2018年1月末時点)は入山規制が敷かれているため(そもそも冬季は一般車両も通行禁止だが)入ることができないし、ルート自体も噴火による火山弾や火山灰の被害を受ける範囲に位置している。もし再度の噴火などがあれば、最悪の場合、渋峠へのルートがダメージを受けてしまう可能性もあるということだ。

4.警戒レベルについて

参考までに、噴火の警戒レベルについても簡単に触れておく。

警戒レベルの説明©ウィキペディア | 噴火警戒レベル

草津白根山に関しては、過去2014年6月に警戒レベル2「活火山であることに留意」になりなって以降、2017年6月まで約3年もの間、レベル2のまま警戒監視活動が継続されてきた。しかし今回噴火した『本白根山』は、その警戒対象箇所からずれていることもあり、警戒監視はほぼされていなかったようだ。
なお、志賀高原全体の交通規制などの状況は以下のページで随時更新されている。
> 志賀高原観光協会 公式Webサイト

5.代替ルートは?

レベル3での入山規制がされている状況では、草津温泉側からの渋峠アタックは不可能だ。春の通行禁止解除を待ちわびていた多くのローディにとっては、悲報以外の何者でもないだろう。もし春以降もレベル3のままであれば、別ルートを通って渋峠に向かうしかない。

南側からのアタックは元々できない

観光的に言えば、雲上の宿として有名な標高2307mにある「横手山頂ヒュッテ」に向かう道として、軽井沢から「鬼推ハイウェー」から「万座ハイウェー」「万座道路」を抜ける道がある。しかし先の2つは有料道路であり、自転車の通行は不可(2018.01.24時点)、南側からのアタックはそもそもできない。強いて言うならロードバイクを車載していき、頂上で写真を撮影するくらいだ。。。

西側からのアタックは難易度MAX

どうしても今年渋峠にアタックをしたい方は、西側、以下の長野方面からのアタックが可能だ。長野駅は新幹線もあるので都心や東北からもアクセスしやすい。しかしながら、かなりハードなのでクライムに自信のない方は覚悟しておいた方が良い。

渋峠アタック 長野方面コース(Route66経由)

★ ★ ★ ★ ★
50.4kmkm 3h21m
走行距離 想定所用時間
2107m 1832m 6.2%
獲得標高 最大標高差 上り平均斜度

長野駅から渋峠までのコース。全長50kmほどだが、間違いなくトップレベルの難易度だ。スタート10kmあたりから徐々に斜度をあげ、中盤以降は笠が岳まで6~7%前後の斜度が20km以上絶え間なく続く。しかもかなりの山間部であるため、トラブルの際、助けを呼ぶにも一苦労するだろう。挑む際にはそれなりの覚悟と準備をして欲しい。ルートラボで詳しく見る

その他のルート

上記ルートは本白根山の西側に位置する「万座山」の北側を通るルートだが、途中、万座山の南側を通る「万座道路」をとおり渋峠に至るルートもある。しかし万座道路は噴火口から2km範囲のギリギリを通っているため通行規制(噴火直後の情報では確認できないが)される可能性もあるため、避けた方が良い。》「万座道路」経由のルートラボ
その他、長野市より北側の中野市側から292号線を通ってアタックする方法もあるが、アクセスしづらいエリアなのであまりおすすめしない。

6.渋峠に行けるようになるのはいつ?

草津温泉側からの渋峠のアタックは今春(292号線の冬季通行止め解除は4月20日予定)はおそらく諦めることになるだろう。では、噴火による通行規制の解除がされるのは何時頃になるのか。当然、自然現象のため解除のタイミングを知ることはできないが、過去の同様の噴火から予想することはできる。
噴火の状況などは、4年前の御嶽山(長野、岐阜県)の噴火(58名が死亡、5名が行方不明)と共通点が多い。しかし、噴火の規模で言えば、2015年5月に発生した神奈川県の箱根山大涌谷の小規模噴火が参考になるのではないか。噴火後、箱根町は大涌谷周辺の半径1kmが侵入禁止(避難指示)となり交通規制がしばらく継続された。
その時の流れは以下の通り。

2015年5月 小規模噴火の発生、3日後に警戒レベル2に引き上げ
6月 噴火警戒レベル3に引き上げ
9月 噴火警戒レベル2に引き下げ
10月 道路の通行規制が解除(自転車も走行可)
11月 ロープウェイの運行が一部再開、噴火警戒レベル1に引き下げ(火口付近の立入禁止は継続)
2016年7月 立入規制解除(一部を除く)、箱根ロープウェイの全線運行再開
2015年箱根山大涌谷の噴火経緯

箱根の場合、噴火後も比較的長期にわたって、「火山性微動」や「火山灰」などが観測されたため、警戒が継続された。逆に言えば、本白根山の火山活動がこのまま沈静化すれば3ヶ月ほどで警戒レベルが下がる可能性もあるということだ。

まとめ

今回の本白根山の噴火について、ロードバイク視点でまとめてみた。小規模の噴火ではあるものの、死傷者も出し、かつ本命ルートとも比較的近いこともあり、ルート解放までは時間がかかりそうだ。現状は渋峠に向かうルートは(冬季規制ということもあるが)ないに等しく、3ヶ月後、4月20日の「冬季通行止め」の解除については“火山活動の状況次第”ということになりそうだ。もうしばらく、継続的に状況を見守る必要がありそうだ。

▼2018.03.11追記
》【吉報】2018年春 渋峠の規制解除の可能性! 防警戒範囲見直しへ

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