旅ログ

ファイヤーライド@本栖湖 〜ロードバイクで行く快適キャンプのススメ〜

数ある「旅」の中でも憧れのジャンル「キャンプ」。しかし、荷物準備や手間がかかるイメージのキャンプに、あえてロードバイクで行く人は少ない。だが今回そんな倦厭されがちなジャンルに編集部がチャレンジ!絶対みんなにおすすめしたい旅となった本ライドの一部始終と、明日からでもすぐできる『ロードバイク×キャンプ』のノウハウを紹介する。

    前編「灼熱の夏ライド」
  1. 「旅情報」というからには宿泊情報も伝えたい
  2. ロードバイクでキャンプのメッカ本栖湖へ
  3. 事前のライド相談はあえて行わなかった
  4. スタートからいきなりプランが崩れる
  5. いざ灼熱の道志みちへ
  6. 序盤からトラブル続発
  7. 『大人の選択』
  8. 本日の山場まであと9km
  9. 山中湖に到着するも富士山は拝めず
  10. スプリンターにとっては天国の139号線
  11. この瞬間のために我々は走るのだ!
  12. 後編「ロードバイク×キャンプのノウハウ」
  13. 「自転車で来られた方は初めてですね(苦笑)」
  14. 「靴」をどうするかは結構重要
  15. 楽しい楽しい設営タイム!のはずが…
  16. 事前にテント設営方法をチェックしよう
  17. ライトは多めに用意しよう
  18. 時期によって準備物も微調整を
  19. 風呂の用意&着替えはどうするか
  20. ロードバイクならではのキャンプノウハウ
  21. 一日を通して自然に触れるという至福

前編「灼熱の夏ライド」

1.「旅情報」というからには宿泊情報も伝えたい

いきなりだが、本サイトRoad bike Journeyは「ロードバイクで旅する人のための情報メディア」として運営させていただいている。
「旅」というからには、知らない場所に行って、その場所の文化、風景、食に触れてこそ。そして宿泊もあって然り。
しかし、当編集部では、今までロードバイク旅の中で宿泊はしてきたものの、いずれの場合も宿泊に関するほぼ情報はお伝えしてこなかった。

それで良いのだろうか!?いやよくない!
「ロードバイクで旅する」のであれば、ロードバイクだからこその宿泊の魅力だってあるはずだ。

「そうだ!キャンプだ!宿泊でも自然を感じればいいじゃないか!」

もはや、目的を完全に見失ている感があるが、その時の私の脳内では“キャンプしたさ”で、ただただアドレナリンと妄想が爆発していた気がする。買いもしないのに無駄にキャンプ用品を検索しまくった。

そうこうして、自身の記事本数がノルマに達していないにもかかわらず、「夏だよ!行かなくてどうすんだよ!」と半ば強引に今回のライド企画をねじ込んだ。

「ファイヤーライド」の誕生だ。
(名前の由来についてはおいおい紹介する)

2.ロードバイクでキャンプのメッカ本栖湖へ

※※

今回の行き先は、富士五湖のひとつ「本栖湖」。他の湖と比べても開発の手がほとんど入っておらず、まさにキャンプのメッカと呼ぶにふさわしい。手付かずの大自然を活用した広大なキャンプフィールドが魅力だ。その中でも、今回我々が選んだのが、本栖湖の南側に位置する『SUMIKA CAMP FIELD』。予想通り、ロードバイク旅にぴったりの場所だった。

『SUMIKA CAMP FIELD』

※※
『SUMIKA CAMP FIELD』は、キャンプ、BBQはもちろん、グランピングやキャンプファイヤーまでできる自由度の高さが魅力だ。木々が生い茂る広大なサイト内に自由にテントを張ることができるから過ごし方も思い通り。
また、キャンプ用品の大メジャーブランド「snow peak」のキャンプ用品がレンタルできるというのもポイントが高い。予約についてもHPからでき、レンタル品を一つひとつ選べるため当日のイメージも湧きやすい。完全に手ぶらで向かいたい我々にとってはまさにぴったりの場所だ。

「SUMIKA CAMP FIELD」HP

ポイントは「自然溢れる場所かどうか」

実際にやってみて思ったのが、やはり「オートキャンプ場(車で直接サイト内まで乗り入れられる)」はおすすめしないということ。「電源」が確保できるサイトなどは一見便利そうではあるが、どうしても人口的な雰囲気があり、自転車で来ている身としては「オート」であるメリットはない。むしろすぐ隣のサイトに気を使いながら過ごすことになる。好みにもよるかもしれないが、選ぶなら断然「SUMIKA CAMP FIELD」のように広大で、木々が立ち並ぶ自然溢れるキャンプサイトがおすすめだ。

※※

近くのオートキャンプ場の雰囲気。本記事のサムネイル画像(SUMIKA CAMP FIELD)との雰囲気の違いは一目瞭然。もちろん一長一短はある

3.事前のライド相談はあえて行わなかった

今回のライドに参加したのは、Morrisun、bara、ゴッさん、そして、ゲスト参加のチャンさんの4名。しかもチャンさんは本格的なキャンプは初めてだという。
今回は、いつもと異なりライドに向けての事前のミーティングなどは行わなかった。「集合時間・場所」「行程(ルートラボ)」「宿泊先とレンタル品の有無」のみ伝え、準備物などについての事前相談などはあえて行っていない。理由は簡単。ロードバイク×キャンプの経験を身を以て知るためあえて荷物内容をばらけさせたかったからだ。

想定通り、参加した4人は、それぞれ異なる荷物量・内容となった。baraはライドの負荷を下げるために、サドルバック&バックポケットに入る分量のみ。私はシートポストバックを装着し、そこに旅行関連の荷物を追加。チャンさんは安定のバックパック。より快適に過ごすことを重視した用意をしていた。
※ゴッさんは、2日目に急用が入ってしまったためキャンプは参加していない。寂しい…。

各自の荷物一覧

   

bara Morrisun チャン
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輪行ケース
日焼け止め ×
バッテリー × 10000mAh+3900mAh 10050mAh
× ◎/足袋靴 ◎/クロックス
寝間着 ◎/Tシャツ&短パン ◎/ロンT&スウェット ◎/Tシャツ&短パン
タオル × ◎/手ぬぐい ◎/ハンドタオル
風呂用品 × × ◎/シャンプー、歯ブラシ
翌日のウェア × △/靴下のみ ◎/下着、ウェア

−キャンプライド用の準備物に限って表示しています

4.スタートからいきなりプランが崩れる

今回のライドは、横浜線橋本駅をスタートし、道志みち、山中湖、富士山麓の北側を通って本栖湖まで行く90kmちょっとの工程だ。
予報は2日を通してぴーかん照り。かなり気温が上がることが予想されるため、正午までには、山伏峠をパスする工程でプランニングした。

93.7km
走行距離
6h14m
想定所用時間
1621m
獲得標高
986m
最大標高差
4.1%
上り平均斜度

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橋本駅7:45。
11時にはどうし道の駅を出て、12時前には山伏峠を超えたかったのだが、しかしながら、スタート前からトラブルが発生した。
ゲスト参加のチャンさんから、メッセージ。

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まぁ、南大沢ならギリギリ集合時間に間に合うか、と。
しかし「あ」ってなんだ?「あ」って。

10分後…。
※※

おふぅ…。
寝過ごしただけなら、大したことはなかった。しかし、カバンを忘れたとなるとその電車がどこまで行ったのか、そもそも回収できるかも定かではない。

3名でのライドを覚悟し、ひとまずコンビニに向かい物資を補充。そうこうしているうちに、運良くカバンは見つかり、到着を待って一緒に行くことに。
幸い45分程度の遅れでスタートすることができた。がしかし、この遅れが、あとあと地味に響いてくるといういことは、この時は誰も想像できていなかった。

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JR橋本駅には朝から数名のロードバイク乗りが自転車を組み立てていた。皆、道志みちや裏ヤビツへ向かうのだろう。暑さ対策のためドリンクと一緒に氷もボトルへ入れておくと良い

5.いざ灼熱の道志みちへ

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道志までの道のりはほぼ平坦だ。市街地を抜け、津久井湖付近になれば若干のアップダウンはあるものの、ちょうどアップにはもってこいだ。
だが、この日は今年始まって一番の猛暑日。道志みちの入り口「青山」交差点に着く頃には、ウェアは汗で湿り始めていた。

※※
道志みちに入ると、ゆっくりと登りが始まる。初めは、平均斜度も2%に満たない緩やかな坂道。しかし序盤からすでに汗が吹き出てくる。若干の雲は出ているもののほぼ直射日光。じりじりと体温があがり体力を奪って行く。
そんな中いきなりトラブルが発生した。

6.序盤からトラブル続発

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道志みちは6kmほど走った先にある「セブンイレブン 相模原津久井青野原店」を皮切りに本格的な坂がはじまる。しかしセブンイレブンが始まる前、かなり序盤から問題が発生した。

まさかの「インナー縛り」

baraのSRAM RED eTapのフロントディレーラーが動かない…。そう、バッテリー切れだ。どうやらしばらく充電していなかったとのこと。eTapの充電は専用の充電器が必要なため、もはやどうしようもない。
応急処置として、一度止まって、リアディレーラーのバッテリーをフロントに付け替え、インナーに切り替えてから、もう一度リアディレーラーにバッテリーを戻す、という応急処置。baraは以後、インナーのみでの道志みちクライムとなってしまった。

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リアのバッテリーをフロントに付け替え、フロントギアをインナーに入れ替える。走行中に変えることはできない

お逝きになったアキレス腱

続いて、私のアキレス腱が悲鳴をあげる。もともと朝出るときから違和感があったのだが、昨日の疲れが残っているだろうくらいに考えていた。しかし、道志みちを本格的に登り始めて10kmぐらいだろうか。違和感は、痛みに変わった。ペダルを漕ぐたびに、痛みが走る。あれこれ漕ぎ方を変えながら走るが痛みは治らない。
どうやら、負荷をかけると痛むのではなく、伸縮させることで痛むようだ。つま先を常に伸ばした状態で漕ぐと痛みが弱いことがわかり、仕方なく右足を中心に、痛みの少ない形で走り続けた。道の駅「どうし」に着く頃には痛みは激痛に近い状態にとなっていた。「のこりは60km以上。足は持つのだろうか…」と正直なところ諦めることも頭をよぎった。

さらにbaraの膝も…

さらに、トラブルは続く。道志みちを登り始めて中盤くらいに、baraが悲鳴をあげる。自分も必死なため振り返らずに「どうしたー?!」と声をかけるが、反応がない。振り返ると止まっている。様子を見る限りメカトラではないようだ。
そう例の持病だ。以前一緒に走っている時もあったのだが、突然膝に痛みが走るというのだ。筋や筋肉の痛みではない、負荷をかけると膝の内部に痛みを感じるとのこと。ギアを一番軽くし、ゆっくりと漕ぐことしかできなくなってしまった。

今にも昇天しそうなごっさん

そして極め付けは(これはトラブルではないが)ゴッさんが瀕死だ。どうしたごっさん!最近あまり走っていなかったからだろう。この炎天下にやられてしまっている。道の駅まであと9km弱だが、安全のため二里塚の屋根がある場所で小休止をとった。

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瀕死のゴッさん(笑)

「こんな状態で本当にたどり着くのだろうか…。」しかし、ここで止まっていても致し方ない。「道の駅どうし」まで行ってから考えようと、チャンさん以外は、みな這々の体になりながらも、重いペダルを再び回した。

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誰もが満身創痍の中、チャンさんだけは淡々と登る。マイペースを維持する彼は、こういうシチュエーションでも強い

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小川が見えてくると「道の駅 どうし」まであと少し。道のりも平坦になり、小川のせせらぎに気持ちも涼しくなる

7.『大人の選択』

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やっとの思いで「道の駅 どうし」に到着。しかし、baraのディレーラー&膝、私のアキレス腱、瀕死のごっさん。昼食も、みな(チャンさん以外)軽めのものしか食べられず、疲労度の高さが伺える。思い切って私は、瀕死のこのチームに「大人の選択」を迫ってみた。
「リタイアしようか?本栖湖キャンプ場はキャンセルして、この近くのキャンプ場で取り直す方法もある」と。しかし間髪入れず、誰もが「いや、最後まで行こうよ」と答えた。
痛みに心を折られ、後ろ向きになっていた自分を恥じると共にに、覚悟を決めた(本当は「ぐぬぬぬぬぬ…ちくしょう!」と心の中で思っていた気もする。)どんなライドでも、完璧なコンディションで望めることなどそうそうない(でも足痛いんだよすでに)。やれるところまでやってみるべきだ(でもすでに足いたry)。

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「道の駅 どうし」には自転車ラックとヘリポートが新設されていた。「やっと」という感じではあるが、ロードバイク客への心遣いが嬉しい

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駅舎の前には、丼汁や豚串、鮎の塩焼きなどで店が並ぶ。外にいるとジリジリと照りつける日差しが痛い

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カレーをペロリと平らげるととすぐに眠り込んでしまったチャンさん。以外とチャンさんも“キて”いたのかもしれない

8.本日の山場まであと9km

気合いを入れ直し、本日の山場「山伏峠」へ。峠までは残り9km弱。そこを越えてしまえば、目的地まで40km以上あるとはいえ、ほぼ平坦&下りだ。「この9kmさえクリアしてしまえばイケる!」そう奮い立たせた。
しかし、日差しははさらに強さを増していた。お昼過ぎ、最も暑くなる時間帯だ。最初のツケがこんなところで回って来た。
もはやお互い皆周りに気を使っている余裕はないため「山中湖のT字路のコンビニ」でひとまず集合することにし、それぞれが孤独な戦いへと再スタートを切った。

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山伏峠までは平均斜度4.5%ほど。典型的な「平均斜度詐欺」だ。後半につれて徐々に斜度を上げ、最後は10%を越えてくる

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もはや止まってまともに写真をとる元気すらなかった。ほぼ登り切ったあたりの写真は特にひどい

9.山中湖に到着するも富士山は拝めず

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なんとか誰も脱落することなく山中湖まで到着できた。いつもは山伏峠を越えて、下りに入ると雄大な富士山が出迎えてくれる。しかしこの日は晴れでありながら惜しくも富士山は雲の中。ガッカリ度MAXだ。だが、初めは全く気づかなかったが少し上を見上げると山頂がかすかに見えた。雲に隠れながらでもそのスケール感に圧倒された。
体温を下げるため、コンビニで少し長めの小休止をとり。残り40kmの道のりへ、再びペダルを回した。

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いつもなら、悠然と佇む富士山が見える「サイクリングロード」。残念ながらこの日は、ちょうど雲が覆ってしまっていた。それでもその存在感は雲の向こうから体で感じることができた

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ちなみに2月に撮影した際の山中湖越しの富士山はこんな感じ。嫌が応にもよそ見してしまう

10.スプリンターにとっては天国の139号線

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疲れていたからではない、あまりにも楽しすぎたために写真をとるのを忘れてしまった。

山中湖以降は、ほぼ平坦だが、河口湖の南側に入ったあたりから少しだけ登坂区間がある。ほんの8kmほど、高低差は150mにも満たない。その最後の登りをクリアすれば、あとはスプリンターにとっての天国、下りだ。139号線のこの下り区間は、時間帯によっては交通量が多いものの、道幅もある程度広く何より精進湖までずっと下りだ。そう、ずっと下りだ。平坦が得意な私にとってはまさに天国。「世の中の道が全部下り坂であればいいのに…」心の底から思った。
なお、ゴッさんは翌日に急用が入ってしまったため、河口湖手前で終了。富士山駅から帰路に着いた。

11.この瞬間のために我々は走るのだ!

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139号線をひたすら飛ばせるだけ飛ばし、目的地のすぐ北東にある「精進湖」に到着した。そこで出迎えてくれた景色がまた素晴らしかった。

ちぎれてしまったチャンさん(あいかわらずマイペースを維持)を待つため、精進湖《赤池》交差点のレストラン「ニューあかいけ」に入る。すると、晴れているにもかからず雨が降ってきたのだ。そう「狐の嫁入り」だ。何年振りかに見た。

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雲の切れ間から降りてくる天使の梯子。その光を受けて輝く雨粒と湖畔。なんとも幻想的な風景だった。私の写真の腕が低く、この感動的な景色の魅力を伝えきれないのが口惜しい。
そう、こんな素敵な風景に出会うためにこそロードバイクを走らせているのだと改めて確認できた。

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「狐の嫁入り」の中、精進湖を眺めるbara

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希少な場面に出会えてご満悦のbara

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素敵な風景に出会ったあとは、BBQのための食材を買いに、「ヤマザキショップ精進湖店」へ。「買い出し」が発生する場合は「サコッシュ」を持ってくると便利だった

後編「ロードバイク×キャンプのノウハウ」

12.「自転車で来られた方は初めてですね(苦笑)」

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やっとの思いで目的地(SUMIKA CAMP FIELD)に到着した。写真のとおり、その広大すぎる敷地に圧倒される。入り口からは管理棟らしきものは見当たらない。仕方なく砂利道の敷地内を歩いていて進んだ。

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奥にある管理棟にたどり着くと、爽やかな青年が迎えてくれた。「自転車で来られた方は初めてですね(苦笑)」。話の流れで、相模原から来たと伝えると驚いてもらえた。いつもの嬉し恥ずかしである。

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「SUMIKA CAMP FIELD」では、キャンプに必要な用品はほぼ全てレンタルすることができる。荷物が多いグループのために「リヤカー」も

13.「靴」をどうするかは結構重要

レンタル用品を受け取り、設営のための場所を探す。と、baraが呟く「歩きづらいな…」。当然だ。石や木の根ででこぼこの森の中の道をクリートで歩けるわけがない。baraは荷物をできるだけ削減するため、キャンプ用の荷物は「寝間着」以外は持ってこなかった。Morrisunは、体積の少ない「足袋履」を、チャンさんはバックパックに「クロックス」を持参していた。設営中はもちろん、トイレや洗い場への移動など、「歩きづらい」というのは結構不便だ。「足回り」については荷物が若干増えたとしても、歩きやすいものを用意すべきだと実感した。

14.楽しい楽しい設営タイム!のはずが…

どうしてこうも男の子心をくすぐるのだろうか、この設営という行為は(私だけ?)。森の中を散策して良さそうな場所を探す。ポイントを見つけたら、テント、タープ、ダイニング空間、をどのように配置するか妄想する。楽しい…。シートを広げる作業すら楽しい。どんな作業もぜひ率先してやりたい。
とは言うものの、しかしこれ(下写真)はいかがなものだろうか。

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イスが設置された途端くつろぎはじめるbaraとチャンさん

設営途中で、イスが設置された途端、ぐったりしてしまったのだ。しかも、座り込んだだけではなく、もはや完全にまったりモードに入ってしまった。一度下ろした腰はなかなか上がらない…。

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設営中のテントそっちのけでビールを開け始めるチャンさん

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おもむろに記念写真を撮り始めるbara

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携帯をチェックし始めるチャンさん

15.事前にテント設営方法をチェックしよう

それでもなんとか「日が沈むまでに設営しないと大変だ」と皆を奮い立たせ、テントについては日の入り前に設営が完了した。なお、キャンプ場ではテントなどをレンタルする際、当たり前だが、全て自分たちで設営することになる(設営せしてくれるサービスなどは見たことがない)。設営は、ある程度のキャンプ経験がないと、結構大変だ(ペグ打ちや、ロープの設置方法など)。キャンプ初心者のみで行く場合は、レンタルするテントの商品名を確認して、事前に動画などで設営方法を確認しておくと良いだろう。これだけでもかなり時間短縮になる。

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テント&タープだけで、かなり快適なキャンプ空間をつくることができる

16.ライトは多めに用意しよう

テント設営はなんとか完了したものの、ダイニング空間の準備に取り掛かる頃には日がすっかり沈んでしまった。
今回、3人だったため、500ルーメンのLEDランタンを2つだけレンタルしたのだが、全然光量が足りない。全っ然足りない!テーブル周りは、目が慣れてくれば1つでもなんとか大丈夫だが、困るのがBBQだ。
肉の焼き加減が全くわからない。いろいろ思案した挙句、ひねり出したのが、テーブルの端にランタンを二つ置いて、そのすぐそばにBBQコンロを配置する方法。ただあまり大きなコンロだとこの方法も難しいだろう。やはりBBQ専用に明るいガスランタンが欲しいところだ。欲を言えば、ガスランタン+LEDランタン4つほどあれば、かなり快適に過ごせただろう。

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日が落ちるとあたりは完全に真っ暗闇に。ポツリポツリと他のキャンパー達の灯りがある程度

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なんとか設営を完了し、BBQも無事行うことができた

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得体の知れない物体…。の正体は「冷凍なめこ」。焼肉のたれで炒めると結構美味い!

17.時期によって準備物も微調整を

今回のキャンプは7月の中旬だったこともあるせいか、幸い虫の被害には悩まされなかった。本栖湖は標高900mを超える高地にあるため夜は比較的気温が低い。昨晩は同じような天候で、夜は23度だったそう。寒いということもなく、寝袋一つで快適に休むことができた。
もう少し時期が早ければ、寒くなってしまうので長袖長ズボンの寝間着を。もう少し時期が遅ければ、虫除け対策のスプレーや線香などを用意した方が良い。(毛布をレンタルすることもできる)

18.風呂の用意&着替えはどうするか

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今回利用したキャンプ場にはシャワー設備があり、宿泊者は無料で利用することができた(有料のキャンプ場も多い)。そこで問題になってくるのが、タオルをはじめとするお風呂用品など。この施設では有難いことに、ボディーソープとシャンプーが備え付けられていた。事前に確認しておくべきポイントだ。
また、タオルはほとんどのキャンプ場で用意されていない。おすすめはハンドタオルよりも「手ぬぐい」。手ぬぐいは体積が少ない割に、吸水性が高く、かつ夏なら一晩あれば乾いてしまう。
そして、翌日の着替え。私はシャワー時に、ボディーソープでウェアも一緒に洗ってしまった(靴下のみ替えを持参)。夏であればよほど天気が悪くない限り朝には乾く(と言いながら、この日は風がほぼなく、朝の出発直前まで乾かなかった…)。チャンさんは替えの服を持参していたが、洗えば翌日も問題ない。若干の手間や我慢は必要だが荷物を減らせるポイントだ。

19.一日を通して自然に触れるという至福

「旅」を辞書で引くと「自宅を離れてよその土地へ行くこと。」と出てくる。そう、今まさに「自宅を離れて」「よその土地」にいる。どこかの宿とはまさに違う、まさによその「土地」だ。
知らない場所…。虫の鳴き声、風にそよぐ木々の音。無限に揺らめく火。照らし出される木の葉は一つとして同じものがない。なんとも落ち着く。丁寧にお膳立てされた宿では、この形容しがたい雰囲気は決して味わうことができない。

考えてみれば朝から一日中自然の中にいる。揺らめく焚き火を眺めながら過酷だった今日一日を振り返る。太陽が照りつける灼熱の道を走り抜け、たどり着いた初めての土地。夜には柔らかな火を眺め。「ファイヤーライド」と言う名称にきっと共感してもらえるはずだ。

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キャンプの夜は早い。完全消灯は22時だ。ランタンの灯りを消し、小さなキャンプファイヤーの灯りに癒されながら、ここまでの苦難の道に想いを馳せる

20.快適なロード×キャンプのためのTips

今回のファイヤーライドは、やはり実際にやってみないとわからないことだらけだった。

「荷物をいかに減らすか」と「旅先でいかに快適に過ごすか」は、キャンプに関わらずロードバイク旅においては永遠の課題だ。しかし、上に書いてきた通り、いくつかのノウハウを知っておくだけで、「軽量かつ快適」なロードバイク&キャンプ旅を送ることができる(はずだ)。
書ききれなかったノウハウも含め、下にリスト化してみた。ファイヤーライドを行う際にはぜひ参考にして欲しい。

【ロードバイクキャンプのためのチェック項目】

  • 自然溢れるキャンプ場がおすすめ
  • 買い出しがある場合は「サコッシュ」が便利
  • 「靴」は荷物が増えても用意した方が良い
  • 事前にテント設営方法をチェックしておこう
  • ライトは多めに用意しないと苦労する
  • 初夏の寝間着は長袖長ズボンがおすすめ
  • 夏真っ盛りなら虫対策が必須
  • シャワー設備&備品の確認
  • タオルは「手ぬぐい」がおすすめ
  • 翌日のウェアは持参せず夜洗う(靴下のみ持参しても)
  • 充電器は忘れると致命的
  • 朝ごはんをどうするか考えておく
※※

朝は10時チェックアウト。早めに就寝したため、目覚めるのも早く、ゆったりとしたスタート。大自然の中で過ごす朝はなんとも気持ちがいいものだ

※※

翌日は雲も少なくまさに快晴。139号線を走っていると、ついに富士山がその姿を現した。ただただ無言で立ち尽くした

関連エリアガイド

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富士山

名峰「富士」。標高3,776mの日本一のその山は、ロードバイク旅においても最も魅力的な場所のひとつだ。毎年初夏に行われる『Mt.富士ヒルクライム』のコース「富士スバルライン」をはじめ、「ふじあざみライン」「富士スカイライン」と名だたる坂がクライマーたちを魅了し、周囲に有する5つの湖や高原地の草原が作り出す雄大な風景が、全てのローディを楽しませてくれる。まさに理想の「ロードバイク旅」を叶えるにふさわしい、編集部イチオシのエリアだ。漫画「弱虫ペダル」に登場するインターハイのコース、及びゴール地でもある。